今日はkokoがくいくい、とわたしの服のすそを引きました。
どうやら散歩に行きたいらしい。
「いいよ、じゃあお支度しよう」
「いやいや」。
首を振られました。
?
どういうこと?
どうやらひとりで行きたいらしい。
満足にしゃべれもしないのに?
よちよち歩きなのに?
信号のルールだってわからないのに?
「だめだよ、おかあさんとして、それは認められません」
「いやいや」
頑としてゆずりません。
どうしてもひとりでお散歩に行きたいらしい。
「行きたいところがあるの?」
「どうしておかあさんと一緒じゃダメなの?」
「いやいや」
ほら、kokoったら「いやいや」以外ほとんどしゃべれないのです。
根負けして、ドアの外に出してみました。
うちはマンションです。
一階に住んでいるのでもありません。
kokoはエレベーターも使えないし、階段だって下りられません。
あきらめるだろうと思ったのですが…。
身振りでドアを閉めろという。
ちょっとだけ、閉めてみました。
数秒の後に開けてみると、kokoがいない。
まさか、階段から落ちた?!
慌てて階段の下を見ましたが、いません。
エレベーターも動いていません。
階段の上?もちろん探してみましたよ。
でもあの数秒で移動できる距離なんて知れたものなのに、いない。
kokoは忽然と姿を消したのです。
10数分もあちこち探したでしょうか。
うちのドアの前に戻ってみると…kokoがいました。
満足そうな顔をして、身振りで早く家の中に入れろという。
…なにがあったのか、わかりません。
kokoはひとりではなかったのかもしれません。
なにか秘密の指令が下って(どこからだか)kokoは外に出たのかも。
そしてなにか…そう、物の受け渡しだか、口頭での指令だか、なにかがあって…。
kokoは戻ってきたのかもしれません。
あれ以来、kokoが時折含み笑いのようなものをしてわたしの方を見ているのです。
にほんブログ村PR