おふとんに入って眠りにつこうとした時、音が気になりました。
タ、キ、タ、キ、タ、キ、タ、キ。
何の音かな?
タ、キ、タ、キ、タ、キ、タ、キ。
ああ、目覚まし時計が時を刻んでいる音だ。
タ、キ、タ、キ、タ、キ、タ、キ。
でも、ちょっといつもより早くないかな?
となりにはkoko(娘、ちいさい)が寝ているので、小声で話しかけてみました。
「ねえ、ちょっと、いつもより早く刻んでない?」
…タ…キ…タ…キ…タ…キ…タ…キ…
少し遅くなりましたが、今度は遅すぎるような気がします。
ああ、たぶん目覚ましさんには何か悲しいことか、腹の立つことがあったのです。
このままでは明日の朝わたしは仕事に間に合う時間には起こしてもらえないでしょう。
目覚ましさんを連れて、もう明かりの消してあるリビングに行きました。
電気をつけて、ダイニングテーブルに目覚ましさんを置きます。
「なにか、あったの?」
目覚ましさんをなでながら聞いてみると、
わたしの手の下でぶるぶるぶる、と目覚ましさんは小さく震えました。
やれやれ。感じやすい目覚ましさん。なにか悲しいことがあったもよう。
目覚ましさんが落ち着くまでしばらくなでてあげました。
べつにわたしは優しいわけじゃありませんよ。
ただ明日の朝はちゃんと起こしてくれないと困る、それだけです。
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