桜の花びらとペプチンくん

今日は晴れています。
koko（娘。ちいさい）と一緒におさんぽおさんぽ～。

あれ、頭上からなにかちらちらと落ちてくる…。

桜の花びらです、風流ですね。

…と思ったら。

ぽすっ

額に何かぶつかりましたよ。
「あいた」

別に痛くはありません。
びっくりしたから言っただけです。
でも、これなんだ？

「おう！ひさしぶりだな、kokomama！」
あっペプチンくん！

ペプチンくんはたまに空から落ちてくるのです。
雨と一緒のときもあれば、風に乗ってくるときあり。
今日は桜の花びらと共に登場ですか。

「kokomama、お前の子、お前に似てねえなあ！」
「余計なお世話だよ」
「だんなに似てんな、出自の疑いが持たれなくてよかったな！」
「そもそもそんな疑いは持たれてないよ」
「それもそうだな、だははははは！」

なんだか失礼です。ひとの額の上で。
ひと吹きで吹き飛ばしてやりました。
ペプチンくんはそのまま風に乗ってどこかに行きました。
 

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うさぎがやってきました

今日はインタホンがなりました。
ドアを開けるとうさぎがいました。
茶色い、目つきの悪いうさぎです。

ドア越しに話してみることにしました。

「何の用ですか」
「お得な話を持ってきました」

なんでしょう。

「お得な話って何ですか」
「それはこのドアを開けてからのお話！」
「ドア開けたくないなあ」
「そこはなんとか。お得ですから」
「ほんとかなあ」

「疑り深い方ですね、じゃあちょっとだけ…」

うさぎは後ろからちらりとヨーヨーらしきものを見せました。

「何ですか」
「それはこのドアを開けてくださってから」

ドアは開けませんでした。
うさぎはうちのドアをひと蹴りして去りました。
おまわりさんを呼ぼうかと思いましたが、
それだけでお帰りになったのでしませんでした。
 


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