こあめつぶくん

今日は急に雨が降ってきたなと思ったら
ひさしぶりにこあめつぶくんに会いました。
こあめつぶくんは空から降ってくるのです。
すう、と落ちてきてわたしの頬にぶつかりました。

「よう！久しぶりkokomamaどうしてるオレは相変わらずさ今年もこの時期は蒸すよなオレたちだってさ好きで集まってるわけじゃないけど」

頬を滑り落ちてそのまま地面に落ちていきます。

「雨嫌いなやつ多いんだよなkokomamaみたいなやつ希少だぜおっこれがお前の子かなかなかふくぶくし」

ぱたっと地面に落ちました。

せわしないなあ。
肩なんかに落ちてきた時にはそれなりに長くおしゃべりできるんですけどね。
今日はあっという間でした。
またね、こあめつぶくん。
 

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友遠方より来る

今日は遠くから友達が来ました。
「ひさしぶりkokomama！元気だった？」
「元気だったよー」

友達は普段地球からすこしはなれた星でソーダ水を作って暮らしているのです。
「最近のソーダ水事情はどうなってるの？」
「うん、どんどん新しいのが出来てるよ。おみやげにちょっと持ってきたんだ」
友達はいろんな種類のソーダ水を持ってきてくれていました。
しかしさすが他の星のソーダ水です。
地球のものとはひと味違う感じです。

「これは音がいいねえ」
泡が鈴のような音ではじけるもの。

「へえ、面白いねえ」
メロン味からいちご味、グレープ味と味が次々に変わっていくもの。

「これはkokoちゃんでも飲めるよ」
「どれどれ、koko飲んでごらん……うわあっ！」
kokoの鼻の穴から葉っぱが生えてきましたよ。
「あはははは！びっくりした？大丈夫だよ、人体に影響はないから」
kokoも面白そうに笑っています。

友達は夕方までうちにいて、名残を惜しみながら別れました。
なかなか得がたい体験でした。
楽しかったな。

ちなみに友達がわたしに隠れてテレビの裏に設置していった謎の装置は
はずして処分しておきました。
地球の外の友人をうちに呼ぶときには
油断は禁物なのです。

ところでkoko、たまに君から聞こえるピーって音はなあに？
 

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kokoちゃんと虫さんたち

今日kokoが遊んでいると、
ちょうちょが飛んで来ました。
ひらひら。「kokoちゃん、遊ぼうよ！」ひらひら。
「うん、いいよ！」
「あっ」
ぎゅっ。

バッタもやってきました。
ぴょん。「kokoちゃん、遊ぼうよ！」ぴょん。
「うん、いいよ！」
ばしん。
ぴょん。「あっkokoちゃん、ちょっ」ぴょ
ばしん。

クモもやってきました。
かさかさ。「kokoちゃん、遊ぼう！」かさ
ばん。

ママが遊んでいるkokoちゃんに声をかけました。
「koko、何してるのー？」
「うん、遊んでるの」

 

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あやしいうさぎ三度あらわる

今日うちのドアがノックされました。
インタホンじゃないのです。
ノックなのです。

なんじゃーと思って魚眼レンズからのぞくと
いつぞやきいちごを売りにきたうさぎが。

今も耳に残ってますよ、あの帰り際の舌打ち。

「なにか御用ですか」ドアは開けずに応対です。
「…ドア開けてくださいよ」
早くもキレぎみじゃないですか。
「やです」
「ドア開けてくれないと話になんないですよ」
「じゃお帰りください」
「…話が出来なきゃあんたも得できないでしょうが！」
「得はできなくていいです」

「なんだよ！ひとがせっかくいい話持ってきたってのによ！」
お話になりません。
なんですかこの態度。
「あなたの持ってくるいい話は結構です」

どかん。

ドアが蹴られました。
うさぎの後足キックですからね、強力です。
それでもドアを開けないと、うさぎは叫びました。

「あんたんちの子にカッパ紹介してやろうってんだよ、うれしいだろうがよ！」
「カッパを紹介されてもうれしくありません」
「尻子玉とってウハウハできるんだよ！」
「結構です」

うさぎは猛烈に怒りながら去りました。
もう一度ドアを蹴ったら警察を呼ぼうと思ってましたが
そこまでにならなくてよかったです。
結局なにが得になったのやら。

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四足のなにか

今日は穏やかな日。
あまり寒くもなく、風もなく、
お散歩日和です。

さあ、お散歩に行こう、とkokoをベビーカーに乗せ、
わたしが靴をはこうとしたそのとき、
足元に何かの気配がしました。

ふと足元を見ると豆粒のような四足の何かが。
動物じゃなさそうです。
どっちかっていうと、虫の形をした機械っぽい。
金属で出来た、関節のある長い脚があります。

なんだろうこれ、と見つめていると、
その謎の物体は小さな音で“ジー、ガシャン”といいながら
わたしのほうに向き直りました。
なんだか、やーんと思いましたが、
特に危ないこともなさそうなのでそのまま観察を続けました。

その小さななにかはその後なかなか動こうとしませんでした。

そうこうしているうちに、ベビーカーの中のkokoが退屈して
泣き声をあげ始めました。
これはもう動き出さねばならないでしょう。
しかし謎の物体は動きません。

しょーがないな。えいっ。

ドアの外に蹴り出しておきました。
これでまあ、少なくともうちの中からは外に出てくれたわけです。
ひとまず安心。

…でも夫が帰ってきたときに一緒に入ってきそうだな…。
 

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